先日、お客さま宅にお伺いして、
“お客さまにとっての費用対効果って何だろう?”
”我々の提供するものって何だろう?”
ということを考えさせられた出来事がありましたので、ご紹介いたします。
あるお客さまからご相談のお電話が入りました。
「自宅でチェロとか音楽をやっているから防音対策をしたい。」との相談でした。
お話をお伺いすると、そのお客さまは、防音対策について熱心にインターネットで調べられて、
お家では騒音計を購入されて計測されているそうでした。
それだけ防音対策にご関心がおありの意識の高い方でした。
後日お客さま宅にお伺いすると、比較的新しいキレイなお家でした。
リビングにある腰窓1カ所を防音したいという要望でしたので、ご自宅を拝見すると・・・
- サッシはしっかりとしたしていて、隙間も無い。
- ガラスはペアガラスが入っている。
- 壁圧も分厚い。
状況から判断して、
“もしかして著しい効果は出ないかもしれないな・・・”
“意識の高い人なので期待されている効果も高いと思う・・・”
“期待を裏切っても申し訳ないな・・・”
そんなことをとっさに思い、こうお伝えしました。
「古い家の場合は著しい効果が期待できると思いますが、
ご自宅は比較的新しいお家なので、元々防音効果はそこそこ高いと考えられます。」
「ですから期待される効果は期待できないかもしれません。
今よりはアップすると思いますが。」
「その上でどうするか決めてください。」
弊社の本音を正直に申し上げたこともあってか、お客さまとは打ち解けて
結局1時間ぐらい話し込んでいました。
お客さまは「どうしようかな?」「どうしようかな?」とずっと迷われていました。
そのとき凄くお客さまのお気持ちが伝わってきたんですね。
“防音対策を導入したい”という期待の気持ちと、
“効果はどんなもんなんだろう?”の不安の両方の気持ちがあって迷われている様子でした。
それで、こちらからできることは誠心誠意行おうと思いましたので、
「とりあえず工事した場合のお見積もりをだしてみましょうか?
そのうえで考えられてはいかがでしょうか?」とご提案。
すると「お願いいたします。」とお客さまに返事をいただいて帰りました。
後日、お客さまからお電話がありまして、「工事をお願いしたい」とお返事いただきました。
この後の進捗状況については、また機会がありましたらお伝えしたいと思います。
商品を販売することを生業とする企業として、
正直、商品を販売することや、仕事を行うことをついつい考えてしまいがちです。
でも、こちらが同じ商品を販売したり、同じ仕事をしたとしても、
費用対効果が出たり出なかったり、お客さまによって満足感、納得感は変わってくるんだなと思いました。
それでも、我々にできることは、できるだけお客さまの気持ちに寄り添う努力をして、
最大限のサポートをできるかどうかなのかなと思います。